ニッポンの書評
豊﨑由美/著
光文社新書
書評についての本です。
ブログを書くにあたって、読んだ本について書くのは読書感想文以来だなと思ったのです。
そして、ふと、宿題で読書感想文は書いたけれども書き方って習ったっけ?と思ったのです。
なので書評について調べてみようと思い、検索したらこちらにたどり着きました。
まず、自分で書くにあたって「粗筋ってどこまで書いていいの?」が疑問でした。
ビジネス書とかだったら内容がほとんど分かってしまう気がします。
ネタばらしについては豊﨑さんも言及されていて、また日本と海外の書評の違いも紹介されています。
粗筋のまとめ方で書き手の差が出るようです。
そして知らなかったのが、書評と批評の違い。
意識してませんでした。
書評は本を読む前に読まれるもので、批評は読んだ後に読まれるものだそうです。
なので、書評は読者の「読みたい」を引き出しながらもネタばらしをしないものなのだそうです。
難しい!
また、同一作品の書評を複数紹介されています。
書き手が違うと全然違うものになります。
豊﨑さんによると、書評には背景があるそうです。
それまでに読んだ本の蓄積などによる力が。
「その人にしか書けない書評。」
想像より奥深いです、書評。
巻末にはメディア史研究者の大澤聡さんとの対談があります。
「ガラパゴス的ニッポンの書評~その来歴と行方」
大澤さんは書評の歴史を研究されています。
呼び名の起源から職業としての書評家について語られました。
今までは書評は雑誌のすみに載っているもので、あまり意識していませんでした。
これからは、機会があれば同一作品の書評を読み比べて筆者の背景を堪能してみたいです。
後でちゃんと文章にまとめる、と思いながらする読書もまた自分の中での蓄積が変わってきそうです。
自分の読書の背景を意識せざるをえないことになりそうです。
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