絵でわかる感染症withもやしもん
岩田健太郎/著
石川雅之/絵
講談社
日常生活を健やかに送る上で、知っておいたほうがよいことが書かれています。
思っていたよりは字は多めです。
でも、一度きちんと感染症について触れておきたいと思っていた人には入りやすい入門書です。
マンガ「もやしもん」の作者、石川雅之さんの挿絵もおもしろくて、より理解しやすくなっています。
感染症の全体像→抗菌薬→症候→微生物→他、院内感染や予防接種など
という流れになっています。
かみくだかれた文章で、順序だてて進みます。
おう、わかりやすい。
著者も臨床的に重要なことから学んでいくのがよい、という考え方なので身近な症状や微生物が挙げられています。
聞いたことはあるけれども知らなかった、ということに興味深く読みすすめられます。
そして余談ですが、微生物の学名がイタリック体で表記されているので教科書でみた遠い記憶がよみがえります。
さらに句読点が「 、。」ではなく「 , . 」が使われているところに理系の人が書いたんだなぁとジワジワきます。
イラストもおもしろく描かれていますが、文章もちょいちょいギャグがおりこまれています。
でも、私は興味のある分野なので楽しく読めますが「絵でわかる」となっている以上、ちょっと全体的に堅いのではないかと心配になります。
でもまあ「本を読もう」と手にとった人が読むのだから、いらん心配ですね。
読めばおもしろいけれども、読みはじめるのに少し意志が必要かもしれません。
重い腰を上げたら転がるように読めますよ。