前回の第五回にも行った前座「桂竹わ」さんの落語会に、六回目も行ってきました。
我が家では竹わさんは「俳優の綾野剛と染谷将太を足して二で割ってお肌ツルツルにした感じ」として次世代を担うイケメン落語家です。
当日の朝の情報番組でもイケメン落語家として春風亭昇々(しゅんぷうていしょうしょう)さんが紹介されていました。
春風亭昇太さんのお弟子さんだそうで、落語芸術協会HPでプロフィールを確認したらテコンドー6級となっていました。
昇々さんの資格欄は書道四段がTOEIC410点だの英検4級だのに埋もれて突っ込みどころ満載です。
最近はTVで特集されるほどイケメン落語家さんが人気だそうです。
竹わさんも「まくら」の中で、現在イケメン落語家として有名な滝川鯉斗(たきがわこいと)さんと一緒に飲食店に入ったらすごい人気だったとおっしゃっていました。
あと2~3年ブームがもって、昇進してあやかりたいとも言っていました。
急いで昇進して綾野剛似の落語家として名を馳せてください!!!
演目は店主さんが先に「本日は犬のお噺です」と教えてくれました。
まくらを聞いて「おっ、今日は◯◯だねぇ」と当てるのが夢ですが、イケメン落語家からどうやって犬につながるの全然想像できませんでした。
まあ、犬の噺のストックがないので当てられるはずもありませんが。
このあたりで、知っている噺を増やすためにも有名な落語CDでも聴いてみますかと調べてみたらAll Aboutという生活情報サイトで「志の輔らくごBOX」をオススメされてました。
他にも自分の興味が持ちやすいように、食べ物ネタかお酒ネタでもCDを探してみたいと思います。
演目は「元犬(もといぬ)」でした。
白い犬が人間になる噺です。
江戸時代からある噺で、人間が犬になるのではなく、犬が人間になるので珍しいそうです。
心学の教義がもとになっています。
心学って?と調べたら実践道徳の教えで、神道・儒教・仏教が融合したものになります。
あらやだ、落語といえども崇高な生い立ちであなどれない感じ。
地口オチという最後に駄洒落を返すオチでした。
寄席のあとはお茶の時間です。
お茶請けのケーキを店主さんは「ママントルティー」とおっしゃっていた気がします。
とても美味しかったのでレシピを検索しても「ママントルティー」はヒットしませんでした。
いろいろ調べてバターを意味する「アマン」と、ザッハトルテなどの切り分けて食べる焼き菓子を意味する「トルテ」から
「アマン・トルテ」
と言っていたのかなぁと推測します。
こういうとあっさりした話ですが、いつもはGoogle先生が気を利かせて「もしかして:◯◯」と提案してくれるのに今回はトルティーヤや東京アマンについてたくさん教えてくださいました。
久しぶりのネット捕物帳です。
ここまでくると、最近は創作の域に達している私の聞き違いの可能性大です。
「一文字もあってないよ!」という。
真実を無理に知ろうとせず、小さな国の家庭料理と思うことにします。
そしてお茶の時間に「桂竹わさんは上手になっている」と話題になりました。
「前が下手だったわけではないけれど、上手くなってる」と。
「上手」というと上から目線でニュアンスが違うのですが、私もそう思いました。
ぴったりくる表現が見つからなくてずっと考えていたのですが、気づきました。
桂竹わさんも場数をこなされてきているのも大前提ですが、観客の私たちも聴く態勢が整ってきたのです。
私たちも上手になったのです。
ものすごい軽い気持ちで木木亭落語会に通っていますが、成長しています。
場数ってすごいです。