【本】周防正行のバレエ入門/周防正行著

周防正行のバレエ入門

周防正行/著
太田出版



バレリーナの草刈民代さんを妻にもつ、映画監督が書いたバレエの入門書です。
これまでも初心者向けの本はたくさんありましたが、それでもバレエに興味がある人を前提としたものでした。
これは映画の撮影をするために監督が草刈民代さんと出会うまで、バレエをよく知らなかった人の目線で書かれています。

「バレリーナの生活を知っていたら映画出演など頼めなかった」

という監督の言葉のように、華やかだけではない生活が描かれています。

第1章 周防監督、バレエに入門する
第2章 周防監督、草刈民代に入門する
第3章 「ダンシング・チャップリン」入門

このような章立てになっています。
草刈民代さんに初心者ならではの素朴な疑問をぶつけていきます。
今までのバレエ入門書は一般的なことが書いてありましたが、本書は「草刈民代さんの場合は」という注釈がつきますがとても具体的です。
そしてインタビュアー周防監督の目線が家族であり、映画監督という表現者の目線でもあります。
温かく、でも冷静な目線です。

第3章は2011年4月に公開された映画「ダンシング・チャップリン」について語られています。
監督はもちろん構成やプロデューサーも周防正行監督がされ、出演は草刈民代さんです。
バレエ団の舞台裏の映画は今までもありましたが、本書はバレエ映画の製作について語られていておもしろいです。

本書はバレエにそれほど興味のない人が周防正行監督の作品が好きなのでつい読んでみた、といっても十分に楽しめます。
さらに芸術に対しての引き出しが一つ増やせるお得なものになっています。