銀座ウエストのひみつ
木村衣有子/著
京阪神エルマガジン社
もらって嬉しい手土産にウエストのリーフパイがあります。
サクサクのパイ生地にふんわり香るバター。
でも美味しいとわかっているのに、自分の手土産には躊躇してしまいます。
だってパッケージが地味なんですもの。
本当に美味しいと分かっている人にしか伝わらない良さなので、お渡しするのに勇気がいります。
私の中でウエストはそんな存在でした。
こんな私でもTwitterで銀座ウエストのアカウントをフォローしています。
季節の移ろいなどが美しい言葉で紡いであって、とても楽しみなつぶやきです。
その銀座ウエストについて書かれた本があると知り、経営姿勢なども読んでみたいと思い手に取ってみました。
本書は喫茶室でのこだわりや、製造に携わる人々の様子などがとても落ち着いた文体で紹介されています。
読みながらウエストを味わっているようです。
あとがきにもにも書かれているように、作者の木村氏もTwitterでのウエストのtweetの真摯さに惹かれて本書を執筆するきっかけになったようです。
「真摯さ」
この姿勢にはっとさせられます。
ウエストを一言で表す言葉だと思います。
本書では要所要所で写真が織り込まれていますが、どれもシンプルなものです。
一見地味ですが、とても美しいものです。
冒頭でパッケージが地味と申し上げましたが、他の洋菓子屋さんのような鮮やかさはウエストには馴染まないと理解でしました。
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