短歌のレシピ
俵万智/著
新潮新書
「伝えたい思いを料理の素材とするならば、それをどんな調理法で出すのが一番おいしいのか」本書はそのレシピ集です。
これが本書の説明につきると思います。
いろいろ短歌の手ほどきの本を読みましたが、高校の国語の先生をなさっていただけあって本書はわかりやすいです。
レシピ、と言うだけあって筋道がはっきりしています。
例として出された投稿作品の連作数首は、伝えたい意味はわかるけれど心に響いてこないものでした。
でもその数首の作品で上の句と下の句をシャッフルしたらハッとする印象的な一首になりました。
「荒療治を試してみよう」という章だったのですが、まさに知らない調理法を教えてもらったようでした。
趣味のものを楽しく作るのもいいけれど、たまに第一線の方の解説を読んでみるとぐっと視野が広がる気がします。
同じく投稿短歌を添削指導して、先達の作品を鑑賞する「読む技術」を追求している
考える短歌 作る手ほどき、読む技術
俵万智/著
新潮新著
も読んでみたいです。