買い物とわたし
お伊勢丹より愛をこめて
山内マリコ/著
文春文庫
週刊文春で連載されていた買い物エッセイです。
以前ユーミンの旦那さんである松任谷正隆氏の『僕の散財日記』(文春文庫)がたのしく読めたので手に取ってみました。
なぜ人の買い物なのにおもしろいのでしょうか?
読みながらもこれをずっと考えてしまいました。
本書も生活に必要なものでありながらも生活感あふるるものではなく、少し良いものを紹介されています。
ブランドものでも軽自動車が買えそうなカバンではなく、手が届きそうな値段のものや財布などが登場します。
質のいいタオルや家電、リトルブラックドレスなどに夢はつのるばかりです。
挿絵の下に加えられている後日談もさらに空想を広げます。
自分は人の買い物で夢を見ているのでしょうか?
これはよくあることなのか、珍しいタイプなのでしょうか?
他にも買い物エッセイは誰が書いてるのかと検索してみると
岸本葉子さんの『買い物の九割は失敗です』(扶桑社)
「買い物エッセイ第4弾」となっていることからシリーズもので4冊目であることがわかります。
シリーズ化されるほど買い物エッセイのジャンルは人気があるようです。
やはり女性向けが多いのかなと思ったら
村上龍さんの『案外、買い物好き』(幻冬舎文庫)
がありました。
松任谷正隆さんの買い物エッセイでもそうだったのですが、かなりの量を買われているようです。
世界各都市で買われたものに、男性は夢を重ねるのでしょうか?
ササッと調べただけでも有名どころが買い物エッセイを書かれているので需要がずいぶんあると思われます。
自分では買っていないのに、文章で読んでたのしむ心理はこれいかに?
買い物エッセイは旅行記の位置にあるようにも思えます。
もうすでにこの辺りの心理は、経済ジャンルで研究されているのでしょうか。
論文とかも調べればありそうです。
「消費・心理」はいつか読みたいカテゴリーとして心にメモをとりました。
でもまずは他の買い物エッセイをたのしく読みます!(消費心理は難しそうですから……)