【本】読まずにはいられない /北村薫著

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読まずにはいられない
北村薫/著
新潮社



北村薫さんのエッセイです。
デビュー当時は覆面作家として性別さえも不明の方でした。
豊富な読書量が作風から感じられます。
「円紫さんと私」というシリーズを、殺人事件が発生しないミステリーで好んでよく読んでいました。

そんな作家さんが書いた本にまつわるエッセイなので読んでみました。
いろいろな雑誌などに寄稿したものを集めたものです。
「東西ミステリーベスト100」では[あらすじ]と[うんちく]が書かれています。
うんちくが面白くて、読んでみようという気にさせます。
エラリイ・クイーンは作風が大きく変貌したそうで、乱読では得られないうんちくです。

また別に解説も書かれています。
[核心に触れた箇所があります。ご注意ください]
となっていたりするほど鋭く切り込んでいます。
批評と同じ、解説も読んだ後に読むもの前提なのですね。

基本的に内外の本について書かれているのですが、ご自分の著作についても触れられています。
主に書かれたころのエピソードなのですが、背景が知れて面白いです。
1作で2度おいしい読み物でした。

最後の方は本に絡めながらも日常生活のエッセイで、ご本人の人となりがあらわれいます。
とても久しぶりに思い出しましたが、文体がとても好きな作家さんです。
見習いたいものです。


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